あごについて

歯が痛い?1-2

外側翼突筋の肉離れは、なかなかやっかいなものです。

唐突ですが、そんな症状をもってやってきた患者さんがありました。
それでも、来院したときの当初の訴えは「顎」でありません。

この日きた患者さんもそうでした。
最初の訴えは、「歯の具合が悪い」でした。
よく審査してみて、痛い歯が判然としないのです。

だから痛みをよく自覚しない。
したがって「具合が悪い」と、こうなったのです。

この歯が痛い、とかあの歯が痛いとか、上だと思うけど、…。
下かもしれない。

場所ははっきりしないけど、確かに〈痛み〉はある。

痛いっていうのは本当に辛いです。
でも、これはなったものしか分からないものなんです。

お前もなってみろ!

こんな暴言も単なる妄言と言って済ませられません。
ここから「歯が痛い?1」の続きとして、何とか前へ繋げられないでしょうか。

もうやんなっちゃうんだよ。

じっと痛いところのことばかり考えている。
それで何とかなるものではない、そんなことは分かっている。
でも考えざるを得ないのだ。

患者さんの心理は目紛しくあちこちへと飛びつつ、〈痛み〉へ返ってきます。

そこで、歯以外の可能性も診ることにしました。
なかでも、顎の状態を診ました。

そこで、何か顎に不具合がありそうです。

まず、口を大きく開け閉めしてもらいます。
すると、まっすぐに空いたり、閉じたりしないのです。

さらに、筋肉を押さえてみて診察しました。
外側翼突筋でした。
ここに、激痛までは行かないけど、かなりな炎症があるみたいでした。

これは筋肉や関節などの、当該箇所の圧痛を調べてみると分かります。

さて、この患者さんは、顎のトラブルを抱えていたのです。
にも拘わらす、そういう訴えではありません。
「歯が痛い」となることが多いのです。

このことは、よく虫歯の痛みと取り違えが起きるのですから、鑑別診断に慎重を期した方がいいと思われるのです。

つまり、歯の違和感と感受されることもよくあることなのです。

さて、この患者さんの場合に戻って検討してみましょう。

最初の来院の動機は、歯に嵌めてあったものが外れたことでした。
顎のトラブルと、歯とが、時期が重なってのことでした。

外れたものを着けた後の咬合調整で、
「オヤッ!」
と、思ったのです。

そこで、患者さんの顎に何が生じているのか、疑問になりました。
あれこれ考えてみたのでした。

この項続きます。
09Jan17