虫歯と痛み

炒り豆とトロイ

虫歯治療の話ですが、角度を変えて語ります。
ところで、シュリーマンという人がいました。
トロイの遺跡を発掘した人です。
シュリーマンの発掘譚そのままに語れるでしょうか。

そこでは、幾層にも重なった堆積物が鍵です。
それらを、虫歯治療の中に見いだす誘惑です。
これは、場違いなのでしょうか。

そのお話を綴りたい誘惑に駆られます。
「炒り豆とトロイ」と題しては、どうなのでしょう。
果たして巧く行くでしょうか。

炒り豆とトロイが、どんなか、ゆっくりと考えてみましょう。

ということで、お話は炒り豆を食べるところからです。
たべたら、大変!
填めてあった詰め物が、動いてしまいました。
しかも、よく噛むと痛みすらあるのです。
せっせと美味しい炒り豆を食べました。
そのせいで、歯が傷んだ、ということなのでしょう。

それがきっかけとなって、来院した患者さんがいます。

そこで、詰め物を丁寧に取り除きました。
すると、その下にも、何かがあります。
欠けた部分が、築造してあったのです。
しかもご丁寧に、ピンが用いてありました。
スクリューピンの2in1というものを、使ってです。
詰め物の下の築造と歯を、ピンが止めています。
更に、この築造の下にもセメントがありました。
累々と積層されて、セメントの層が出てきたのです。

この詰め物は、何度も外れたみたいです。
外れては、やり直してありました。
窩洞を何度も、再構築して、詰め物を用いてきました。
その経過がうかがわれたのです。

このことが、何事かを想起します。

さて、小アジアに繁栄した古都トロイ。
ホメロスの『イリアス』に出てきます。
ここに出てくるイリオン=トロイ。
イリアスとは、イリオンの歌というぐらいの意味だそうです。
これの存在を疑わなかった、シュリーマン。
彼の発掘譚は、その夢物語を夢見ることでした。

と、いうことで「炒り豆とトロイ」を結びつける、これは場違いでしょうか。
14Sep01